こんにちは
さとう塗そうです。
近年、テレビやSNSの影響もあり、
DIYで家具を塗り直したり、ウッドデッキを
自分でメンテナンスしたりする人がとても増えています。
軽井沢・佐久・小諸・御代田エリアでも、
「休日にDIYを楽しんでいます」
という声をよく聞くようになりました。
それ自体はとても良いことなのですが…
実は「塗料の捨て方が分からない」
「余った塗料はどうしたらいい?」
というご相談が急増しています。
塗料はただのゴミではありません。
扱い方を間違えると 火災・環境汚染・健康被害 に繋がることがあります。
そして残念ながら、
適切な廃棄方法を知らずにそのまま流したり、
不法投棄してしまうケースも
全国的に増えています。
✔ 一般の方にも分かりやすい塗料の廃棄方法
✔ やってはいけない危険な処分方法
✔ 不法投棄が環境に与える影響
✔ DIYする人が知っておきたい塗料の保管・使い切りのコツ
✔ プロに依頼したい場合の選択肢
このブログでは、東信地区で60年以上地域密着で施工してきた「さとう塗そう」が、
これらを丁寧に解説していきます。
DIYを楽しむためにも、
最後までぜひお読みください。
1.DIY人気の高まりで増加する
「塗料の廃棄トラブル」
■DIYが一般化したことで環境トラブルも増加
ホームセンターやネットショップでは、水性塗料やオイルステイン、スプレー塗料などが気軽に購入できるようになりました。
「自分でやってみたい」という気持ちはとても良いことですが、その裏で問題が発生しています。
●よくあるトラブル例
- 残った塗料を排水口に流してしまう
→水質汚濁の原因に。 - 固まっていない塗料缶を可燃ごみに出す
→収集車の火災につながる可能性。 - 山林や空き地へ不法投棄
→土壌汚染・地下水汚染。 - 使い終わった刷毛やローラーを洗いすぎて塗料を大量に排水
→下水処理で除去しきれないケースもある。
特に長野県内は自然豊かなエリアなので、
少量の廃液でも環境へのダメージが大きくなりやすい地域です。
2.そもそも塗料はどうやって処分するのが正しい?
塗料の廃棄方法を簡単に言うと、
**水性塗料 → しっかり固めて可燃ごみへ
油性塗料 → 乾燥させる or 専門業者へ依頼
有機溶剤 → 業者依頼が基本
スプレー缶 → 中身を完全に抜いてから資源ごみへ**
ただし市町村によって細かいルールは異なりますので、
東信地区(佐久市・小諸市・軽井沢町・御代田町)の方は必ず自治体の廃棄情報を確認してください。
以下ではより詳しく説明していきます。
3.【水性塗料】の正しい廃棄方法
DIYで一番使われるのが水性塗料です。
臭いが少なく、初心者でも扱いやすいのが人気の理由。
しかし、“水に溶けるからそのまま流してもOK” ではありません。
水性塗料は化学物質を含むため、そのまま排水に流すと水質汚染の原因となります。
■廃棄手順(家庭で処理可能)
① 塗料を固化剤で固める
ホームセンターに売っている「塗料固化剤」を使います。
水性用であれば、5〜30分ほどでゼリー状に固まります。
② 固まった塗料を可燃ごみへ
固まった状態であれば、可燃ごみとして処分できる自治体が多いです。
③ 空き缶は中身を完全に乾燥させてから資源ごみへ
液体が残っていると回収時に危険です。
4.【油性塗料】の廃棄はより慎重に!
油性塗料はプロも多用する塗料で、DIYでもウッドデッキ・外構などで使われることがあります。
■油性塗料の特徴
- 可燃性が高い
- 火気に非常に弱い
- シンナーで薄めるため刺激臭が強い
■廃棄方法(家庭でできるケース)
油性塗料は「自然乾燥」が基本です。
① 新聞紙やダンボールに塗料を吸わせる
薄く伸ばして乾燥させると安全。
② 完全に乾いたら可燃ごみへ
乾いていないと発火の恐れがあります。
■ただし注意
油性塗料の量が多い場合は 家庭での処理は危険 です。
● 量が多い、
● シンナーが残っている、
● 乾燥に時間がかかりそう
このような場合はプロや自治体が指定する業者への委託が必要です。
5.【スプレー式塗料】は爆発に注意!
スプレー缶は最後までガスを抜かないと爆発の危険があります。
■安全な廃棄手順
- 風通しの良い屋外へ
- 新聞紙の上で噴射し、完全に出なくなるまで空にする
- 穴あけ指定の自治体では缶に穴をあける
- 資源ごみへ
スプレー缶はDIYでも人気ですが、事故が多い廃棄物No.1 です。
正しく処分しましょう。
6.やってはいけない「NG廃棄方法」5選
これは絶対に避けてください。
❌ NG① 排水口に流す
目詰まりの原因になります。
また排水処理施設で取り除けない成分もあり、水環境に悪影響。
❌ NG② まだ液体の塗料缶をそのまま捨てる
収集車で爆発や発火を引き起こす可能性があります。
❌ NG③ 山や空き地に捨てる(不法投棄)
土壌汚染・地下水汚染を引き起こし、罰則の対象です。
❌ NG④ 大量の刷毛やローラーを水道で洗う
大量の塗料成分が下水へ流れ出ます。
後処理も困難。
❌ NG⑤ ペットや子どもの手の届く場所に放置
誤飲・中毒事故の可能性があります。
7.なぜ塗料を誤って捨てると環境に悪いのか?
ここからは「環境問題」の核心に触れていきます。
塗料は、乾燥後は安全な膜になりますが、
液体の状態では化学物質の塊 です。
● 水質汚濁
塗料の成分は微細で、浄化設備でも完全に除去されない場合があります。
小さな川や用水路へ流れると、生態系へ悪影響。
● 土壌汚染
油性塗料・溶剤は土に染み込み、長期間残留します。
自然の多い軽井沢では特に注意が必要となります。
● 大気汚染
誤った燃やし方をするとVOC(揮発性有機化合物)が発生。
頭痛・めまい・呼吸器障害の原因にもなります。
8.不法投棄は「環境だけでなく家計」も傷つける
不法投棄が見つかった場合、法律によって罰せられます。
■罰金・懲役の可能性
- 5年以下の懲役
- 1,000万円以下の罰金
- 法人は3億円以下の罰金の場合も
個人のDIYでそこまで大ごとになるケースは稀ですが、
知らずに捨てた行為が「不法投棄」扱いされることもあります。
9.DIYで塗料を使うなら「使い切り」がいちばんエコ
塗料は “余らせない” のが環境にやさしい方法です。
✔ 小さい缶を選ぶ
思ったより塗料は伸びます。
初心者ほど大きな缶を買いがちですが、まずは小容量がベスト。
✔ 色を混ぜすぎない
混ぜた色は保存が難しく、余って廃棄につながりやすいです。
✔ 道具を使い捨てにするのも一つの選択
ローラーや安価な刷毛はあえて使い切りにすることで廃液を減らせます。
環境負荷が下がります。
10.塗料の保管方法(次回のDIYでも使える)
もし少し余った場合は、正しく保管すれば次回再利用できます。
■長持ちする保管のコツ
- フタをしっかり閉める
- 冷暗所で保管
- 缶の縁に塗料をつけないように閉める
- 乾燥を防ぐためラップを間に入れる方法もある
11.プロ(さとう塗そう)に処分を依頼したい場合
DIYでの処分が不安な方、油性塗料が大量に余ってしまった方は、
私たち さとう塗そうへお気軽にご相談ください。
✔ 現場で余った塗料の処分相談
✔ 油性塗料・溶剤の安全な廃棄
✔ DIYのアドバイス(材料の選び方・量の目安)
✔ 正しい保管・使い切りのコツのご説明
地域密着60年以上の経験で、皆さまのDIYライフを安全にサポートします。
私たち さとう塗そうでは、廃棄する液体状の塗料は
専門業者へ回収を依頼しています。
このようにドラム缶をレンタルしてもらい
ドラム缶の中へ廃棄塗料を処分しています。

塗料が塊になっているものや、塗料の空き缶は
それぞれ別の回収業者さんへ依頼しています。
12.まとめ:正しい塗料廃棄は「自然を守る小さな一歩」
DIYを楽しむ人が増えた今、
塗料の正しい扱い方・廃棄の方法を知ることはとても重要です。
最後にもう一度、お伝えしたいポイント
✔ 液体の塗料はそのまま捨てない
✔ 水性塗料は固めて可燃ごみへ
✔ 油性塗料は乾燥 or 業者へ依頼
✔ スプレー缶は必ずガスを抜く
✔ 不法投棄は環境破壊+法律違反
✔ 迷ったらプロ(さとう塗そう)へ相談
私たちの住む東信地区は、自然豊かでとても美しい地域です。
その自然を守るためにも、
一人ひとりが正しい処分方法を知り、実践することが大切です。
DIYは楽しく、達成感も大きい趣味です。
だからこそ、最後の「後処理」まで丁寧に行いましょう。
さとう塗そうは、地域の暮らしと環境を守りながら、
皆さまのDIYライフをこれからも応援しています。
本日もさとう塗そうの【塗装のあれこれブログ】をご覧いただき、ありがとうございました。