― 私たちが「よびさび」と呼んでいる現象について ―
こんにちは。
さとう塗そうです。
今回は、少し専門的なお話になりますが、
建物の鉄部を考えるうえで、とても大切な
「よびさび」についてお話ししたいと思います。
「よびさび」という言葉は、
日常生活の中では、あまり耳にしないかもしれません。
私たち塗装の現場では、
サビを放置したことで、周囲のまだ状態が良い部分にまでサビが移り、広がってしまう現象
を指して、この言葉を使うことがあります。
《サビは「出ている場所」だけの問題!?》
サビを見つけたとき、多くの方がこう感じます。
「この部分だけ直せば大丈夫かな」
「見た目が気になるところだけ塗ればいいのでは?」
その感覚は、とても自然だと思います。
実際、暮らしの中では
“悪いところだけを直す”という考え方が合理的な場面も多くあります。
ただ、鉄部のサビに関しては、
「必ずしもその考え方が当てはまらないことがある」
というのが、現場での実感です。
サビは、
- 雨水を伝って流れる
- 湿気の多い環境で広がる
- 接触している金物や下地へ影響する
といった形で、
目に見える範囲を超えて、静かに進行していきます。
《写真で見る「よびさび」の状態》

この写真では、
配管そのものだけでなく、
- 配管を支える金物
- その下の屋根材
- 周囲の固定部分
にまで、サビが広がっている様子が確認できます。
もともとは一部だったサビが、
時間の経過とともに周囲を巻き込み始めている状態。
これが、私たちが現場で
「よびさびが出ている」と判断する典型的な例です。
《よびさびは「劣化のスピードが変わる合図」》
サビがあるからといって、
すぐに危険な状態になるわけではありません。
今日サビが出たから、
明日には穴が空いている、というものではないのです。
ただ、よびさびが起きている状態は、
- 劣化のスピードが一段階上がっている
- 周囲の健全部分も影響を受け始めている
というサインでもあります。
この段階になると、
「どこまでが本当に影響を受けているのか」
見た目だけでは判断が難しくなってきます。
《部分的な塗装工事は、決して間違いではありません》
ここで、誤解のないようにお伝えしたいことがあります。
さとう塗そうでは、
部分的な塗装工事を否定しているわけではありません。
- サビが初期段階
- 影響範囲が限定的
- 使用状況や今後の計画が明確
こうした条件がそろえば、
部分補修が適しているケースも、もちろんあります。
大切なのは、
「できるかどうか」ではなく、「その建物に合っているかどうか」
だと考えています。
《早めに手を入れる、という選択肢について》
サビのお話をすると、
「そろそろ工事をしなければいけないのかな」
と感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、私たちが現場でよく感じるのは、
早めに状況を把握できた場合ほど、選択肢が多いということです。
サビが出始めた段階であれば、
- ケレン(サビ落とし)
- 丁寧な下地処理
- 塗装による保護
といった、塗装工事のみで対応できるケースが多く見られます。
塗装で表面を守り、
それ以上サビが進行しないようにしてあげる。
それだけで、建物が落ち着くことも少なくありません。
《放置すると「工事の内容が変わる」ことがあります》
一方で、サビをそのままにして時間が経つと、
少しずつ状況が変わってくることがあります。
サビが進行すると、
- 鉄部が痩せてしまう(腐食し穴が空く)
- 固定している金物が弱くなる
- 周囲の板金や下地材へ影響が出る
といったことが起きる場合があります。
そうなると、
塗装だけでは対応しきれず、
- 板金工事
- 木工工事
- 部材の交換
など、他業種の施工が必要になるケースも出てきます。
これは「大変なことになる」という話ではなく、
建物の状態に応じて、必要な手当が増えていく
ごく自然な流れです。
《「今すぐ」ではなく、「今どうなっているか」》
このブログを通して、
「すぐに工事をしましょう」とお伝えしたいわけではありません。
私たちが一番大切にしているのは、
- 今、建物がどんな状態なのか
- サビがどこまで影響しているのか
- 今後、どんな選択肢が考えられるのか
これを整理することです。
現状が分かれば、
- 今回は様子を見る
- 必要な部分だけ対応する
- 次回のメンテナンスに備える
といった判断も、落ち着いておこなえます。
《自分のペースで、建物と付き合っていくために》
建物のメンテナンスには、
「これが正解」というタイミングはありません。
建物の用途や環境、
そしてオーナー様の考え方によって、
選ぶ道はそれぞれ違って当然です。
さとう塗そうでは、
- 今は塗装だけで十分なのか
- 将来的に他の工事も視野に入る状態なのか
そうした点を、できるだけ分かりやすく整理し、
判断材料としてお伝えすることを大切にしています。
「急がなくて大丈夫ですよ」
「今は知っておくだけで十分ですよ」
そう言える関係でありたいと思っています。
《最後に…》
- サビは放置すると、周囲へ広がる
- その現象を、私たちは「よびさび」と呼んでいる
- 早い段階なら、塗装工事のみで対応できることが多い
- 状況によっては、他業種の工事が必要になる場合もある
- 大切なのは、工事を急ぐことではなく、現状を正しく知ること
建物は言葉を発しませんが、
サビや劣化という形で、静かにサインを出してくれています☝🏻 ̖́-
そのサインをどう受け取り、
どう付き合っていくか。
私たちさとう塗そうは、
一緒に考えながら、納得できる選択ができるよう寄り添う存在でありたいと考えています。
「これは、よびさびなのかな?」
「今すぐではないけれど、状況だけ知っておきたい」
そんな段階でも構いません。
まずは、建物の今の姿を整理するところから、
一緒に考えさせていただけたら嬉しいです☺️
本日もさとう塗そうの【塗装のあれこれブログ】をご覧いただき、ありがとうございました。